妊娠したかもと思ったら
「妊娠したかも」と不安に感じている時にも、気兼ねなくいらしてください
予期しない妊娠は、パートナーやご家族との関係、ご自分のキャリアやスキルアップ、お身体への影響、将来の妊娠出産などへの不安や心配がつきものです。特に経験がなければ不安が余計に大きくなりますし、パートナーやご家族に妊娠の可能性について相談することもできずお一人で悩んでしまうケースもよくあります。
様々な事情で妊娠の継続をあきらめる場合がありますが、それぞれがとても重大な決断をして選択しています。中絶手術は心身への負担があり、妊娠週数が増えればその負担は大きくなります。
当院では、「どうしたらいいかわからない」とお一人でお悩みになる方が最適な選択をできるよう、早めのご相談をおすすめしています。産婦人科医がしっかり診察し、正しい知識をわかりやすくお伝えして、どんな些細な疑問や不安にもきちんとお答えしています。ご本人のお考えを尊重して、それに沿った形でスタッフ全員が親身にお支えしていきますので、安心していらしてください。
妊娠検査薬について
市販の妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後からの検査が可能です。妊娠検査薬で陽性が出たら、できるだけ早くいらしてください。なお、生理予定日の1週間後よりも前の期間だった場合など、妊娠検査薬を使っていない状態で当院にご相談いただくことももちろん可能です。診察と検査の他、精度の高い検査タイミングのアドバイス、妊娠や中絶手術に関する基本的なご説明など必要な情報をわかりやすくお伝えしています。
妊娠検査薬を使うタイミング
妊娠検査薬は薬局やドラッグストア、コンビニなどでも購入可能な商品です。使用するタイミングは生理予定日の1週間後以降が適しており、それより早く検査を行うと妊娠しているのに陰性が出てしまう可能性があります。
特に注意が必要なのは生理不順の方です。生理不順の場合、生理予定日の1週間後以降というタイミングがそもそもはっきりせず、妊娠に気付くのが遅れてしまうケースが少なくありません。また、妊娠検査薬で陰性が出た直後に排卵が起こって妊娠してしまうケースもあります。
生理の遅れだけでなく、不正出血、高温期が続くなどに気付いたら妊娠している可能性があります。こうした場合は妊娠検査薬の結果にかかわらず、早めにご相談ください。
妊娠検査薬で陽性になったら
陽性が出た場合は妊娠している可能性が高い状態です。妊娠継続に迷いがある場合、妊娠を中断することを考えている場合にも、陽性が出たらすぐに産婦人科を受診して妊娠の週数や状態を医師にしっかり確認してもらいましょう。妊娠しているかどうかをまず調べてから、その後どうするかを決めることが重要です。特に子宮外妊娠などがあった場合には、できるだけ早く適切な治療が必要ですから速やかな産婦人科受診はとても重要です。
妊娠検査薬で陰性でも妊娠している可能性が
妊娠検査薬は、正しいタイミングで、正しい方法で検査を行う必要がありますが、それでも正しい結果が得られるのは約97%前後です。つまり、100回に3回程度は正しく検査しても間違った結果が出る可能性があり、検査タイミングが早過ぎたり、検査薬にしっかり尿がかかっていないと精度はさらに大きく下がります。陰性という結果が出た場合でも、「つわり」に似た症状や、普段と違うおりものなどに気付いたらすぐに産婦人科を受診してください。
妊娠に気付くきっかけ
基礎体温
体温は生理周期によって変化するため、普段から基礎体温を記録していると妊娠の早い発見が可能になります。基礎体温は高温層/低温層の判断をつけやすいため、産婦人科診療では幅広く有効です。また、基礎体温を測っていない場合でも、妊娠して普段より熱っぽさを感じる方もあります。
生理
生理周期などにより個人差がありますので、まずはご自分の周期を知っておくことが重要です。目安として生理予定日から4・5日~2週間経過しても生理が来ない場合、妊娠している可能性があります。あまり長く経過させてしまうと妊娠週数が増えてしまうため、早めにご相談ください。
不正出血
受精卵が着床した時に出血を起こすことがあり、これは通常の生理の出血に比べると明らかに少ない量です。こうした不正出血があった場合には、妊娠の可能性があります。
乳房・乳首・乳輪の変化
乳房が張る、乳房が大きくなる、乳首がチクチクする、乳首や乳輪が大きくなる、乳首や乳輪が黒ずむなどがある場合、妊娠の可能性があります。
妊娠初期の症状
「つわり」は個人差の大きい症状です。はじまる時期に関しても幅が大きく、生理予定日から1週間程度経過した時点で「つわり」がはじまるということもあれば、妊娠期間中に「つわり」が一切起きないケースもあります。主な症状として空腹時のむかつき、吐き気、嘔吐がありますが、特定のものが食べられなくなる、好きな食べ物が変わる、甘いもの・酸味の強いものが食べたくなる、限られたものしか食べられないなど、バラエティに富んだ症状が現れます。唾液量が増えることもよくありますが、歯磨きがつらい、少量ずつしか食べられずダラダラ食いしてしまうなどの場合、口内環境を悪化させてしまう場合があります。
想像妊娠について
想像妊娠というと「妊娠したい」と強く考えているケースで起こると思われていますが、「妊娠したくない」という気持ちが強くなって起こることもあります。想像妊娠では実際に生理が止まり、「つわり」が起こることもありますが、検査を行ってみると妊娠していないことがわかります。早めに受診することで、心身をストレスから解放して楽になれます。ご希望があれば妊娠や確実性の高い避妊について正確な知識をお伝えして、こうしたつらい状態を再度起こさないようにサポートすることも可能です。